現場で会おうZ!!!!!

たまいびびが「現場」に辿り着くまでの長くて短いおはなし。 週末更新おたのしみに!

第5話「"Thank you" Gift (ありがとうのプレゼント)」

 

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 さて、何からしたためるべきであろうか。

 

 秋雲たなびく

 

 ここちよき涼風

 

 暦は

 

 長月に入り

 

 人々は

 

 連なる猛暑をようやく抜け出したかように

 

 ささやかな

 

 納涼

 

 の時期に入り

 

 そろそろ

 

 冷やし中華も

 

 終わる。

 

 そんな

 

 涼しげな日々の中

 

 本作の主である

 

 たまいびびはというと

 

 この

 

 2017年

 

 9月初旬

 

 思いもよらぬ

 

 突然の

 

 痙攣(けいれん)発作に

 

 見舞われ

 

 一時は意識を失い

 

 回復に

 

 半月を費やしてしまった。

 

 おおかたの

 

 予測

 

 つまり

 

 痙攣発作の起こった原因というものは

 

 彼自身把握できていたし

 

 それについては

 

 今夏

 

 万全を期して

 

 対策してきたはずであるのに

 

 暦が変わり

 

 気候が変わり

 

 日が落ち始めると

 

 彼の心身に

 

 再び 

 

 闇が訪れた。

 

 

「それでも、もう少し対応が早ければ……」

 

 と彼は振り返る。

 

 

 

 気がつくと

 

 不随意「フレミング右手の法則」が

 

 出来上がっており

 

 その手はそのまま震えながら硬直していく。

 

 腕の運動神経は完全に支配され

 

 次第にそれは

 

 顔面神経を襲い

 

 顔のパーツというパーツが

 

 中心に寄ったり外側に離れていったり

 

 リアル福笑いを

 

 無意識に成し遂げてしまう

 

 道化ぶり。

 

 ここまでくれば

 

 神経支配が全身に巡ることは

 

 時間の問題である。

 

 このまま

 

 なされるがままに

 

 身体を動かすことができなくなる

 

 畏怖の念を

 

 抱き

 

 支配されていく感覚を

 

 たまいびびは

 

 幾度となく経験してきた。

 

 しかし

 

 彼は

 

 今回

 

 冷静沈着であり

 

 且つ

 

 所謂

 

 一種の

 

 ユーモアさえ

 

 心の中に備えていたはずだった。

 

 途端 

 

 奇声をあげた

 

 たまいびびは

 

 家中の者に防寒具や毛布など

 

 冷え切った身体を温めるよう指示し

 

 食べることができず

 

 エネルギーを切らしてしまわないように

 

 できる限り

 

 口にできるものを食した。

 

 

 

 そして彼は

 

 最後のつよがりを

 

 みせた。

 

 

 

 

 闇に

 

 すべてを

 

 持ち去られていく

 

 感覚

 

 そして

 

 恐怖。

 

 彼はそれらを

 

 言葉の力で

 

 跳ね返そうとしたのである。

 

 しかし

 

 その恐ろしさたるや

 

 幾度となく

 

 経験してもなお

 

 想像を絶するものであるのだ。

 

 

 強がっていようがいまいが

 

 なぜだか

 

 涙が

 

 止まらない。

 

 この最悪な事態を

 

 毎年起こさないために

 

 今年こそ

 

 今回こそ

 

 と努力してきた

 

 己が阿呆のように思えてくる。

 

 彼は

 

 信じられないほどの虚無感と無力さに支配され

 

 身体のみならず

 

 心までも

 

 闇と一体化するべきところまできていた。

 

 そして

 

 彼は

 

 気がついた。

 

 すでに言葉を

 

 発することができないことを。

 

 途端

 

 我慢していた

 

 涙があふれ出た。

 

 きっと

 

 言葉が発せないということは

 

 無意識レベルでの

 

 外的・内的ストレスに対する

 

 防衛反応であることは

 

 彼自身理解してはいたが

 

「伝える」

 

 手段を一つ失ってしまったことに対して

 

 彼はさらに

 

 自分を責め立てた。

 

 

 

 そんな

 

 彼のもとに

 

 神という

 

 いたずら者が

 

 いたとすれば

 

 それは大いに

 

 滑稽な 

 

 サプライズを

 

 提供したことになる。

 

 不自由になってしまった右手

 

 左手で頰にしたたる涙を拭っていると

 

 スマートフォンが

 

 突然鳴りだした。

 

 彼はその音で

 

 ハッと

 

 無意識の中から覚醒し

 

 暗闇の中

 

 フリーである

 

 左手をおもむろに動かし

 

 スマートフォンを手に取った。

 

 

 それは

 

 単なる

 

「アラーム」

 

 であった。

 

 しかしその

 

「アラーム」

 

 が

 

 良きか悪しか

 

 彼に

 

 もうひとアクション起こさせたことは事実である。

 

 

 

 たまいびびは

 

 ある Blu-ray Diskを再生した。

 

ココロノセンリツ ~Feel a heartbeat~ Vol.0 LIVE Blu-ray

ココロノセンリツ ~Feel a heartbeat~ Vol.0 LIVE Blu-ray

 

 

 これは

 

 ももいろクローバーZ

 

 有安杏果の

 

 ソロコンサートの模様を収録した円盤であるが

 

 彼がこのDiskを起動したこと

 

 その目的は

 

 厳密に申せば

 

 ももいろクローバーZでも

 

 有安杏果でも

 

 ない。

 

 彼は非利き手ではあるが

 

 実に慣れた手つきで

 

 ポップアップメニューを開き

 

 ある一曲を再生した。

 

 

 ここまで

 

 お話すれば

 

 もうお気付きの読者もいることだろう。

 

 これは

 

 こんな歌だった。

 

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 まっすぐすぎて

 

 真面目で

 

 直接的すぎるもの

 

 というのは

 

 たまいびび

 

 自身

 

 苦手な類であり

 

 敬遠する傾向にあった。

 

(それは彼自身の真面目さ故の反骨かもわからない)

 

 

 しかしながら

 

 この

 

「ありがとうのプレゼント」

 

 という有安杏果氏による

 

 一曲は

 

 何故か

 

 彼の懐にすっと侵入し

 

 心をくすぐってくるのだ。

 

 しかし此度は

 

 有安杏果氏の歌声を聴くために

 

 たまいびびは

 

 このDiskを再生したのではない。

 

(もちろん彼女あっての事柄であることに間違いはない)

 

 

 この

 

「ありがとうのプレゼント」

 

 の大サビを

 

 有安杏果氏は

 

 ファンである

 

 モノノフ(ももいろクローバーZのファン)

 

 モモノフ(有安杏果のファン)

 

 にマイクを向け

 

 彼らの声を求めるシーンがある。

 

 たまいびびは

 

 スマートフォンが

 

 暗闇の中で鳴り響き

 

 それを手にした時

 

 このシーンがすっと回想され

 

 彼も

 

 有安杏果氏と同じように

 

 彼らの声を求めた。

 

 大丈夫

 大丈夫

 周りを見てよ

 みんなひとりじゃないね

 

 ありがとう

 それだけで

 明日は変わる

 だからいつも

 笑って

 言いたいね

 

 彼が目頭を抑えると

 

 絶え間なく涙が溢れ

 

 声という声は出ていないものの

 

 小さく震える唇を噛み締め

 

 仰ぐ天井は

 

 どこかに吹き抜けているかのように

 

 遠く青く澄んで見えた。

 

 

 

 

 彼は何故

 

 ももいろクローバーZ

 

 に執着するのか

 

 それは

 

 たまいびび本人にも

 

 いまいち解せないところがあったが

 

 今回のこの一件で

 

 一つ答えが出たように思える。

 

 彼はのちに

 

 このようなことを

 

 言っている。

 

 

 ただファンと呼ぶのではなく

 

 ももいろクローバーZ

 

 彼女たちのファンのことを

 

「モノノフ」

 

 という文化については

 

 正直

 

 今でも

 

 不可解に思う

 

 部分もあれば

 

 このような

 

 俗称があることによって

 

 彼らファンたちが

 

 プライドを持って

 

 彼女たちを応援したり

 

 彼女たちのみならず

 

 ファン同士

 

 互いを鼓舞し合ったり激励する様は

 

 まこと

 

 見事なものであり

 

 まさに

 

 たまいびび当人も

 

 彼ら

 

 多くの

 

 モノノフの

 

 声に励まされ

 

 ここまで生きてこられたといっても

 

 過言ではないほどの

 

 恩恵を受けてきた。

 

 

 上述したシーンで聴くことのできる

 

 彼らの

 

 大合唱は

 

 おなじみの

 

 勢いや

 

 力強さ

 

 のような

 

 パワフルさは微塵も感じられず

 

 優しく

 

 包み込むような

 

 穏やかな 

 

 ものであった。

 

 そうであっても

 

 この過緊張のなか

 

 ライブやコンサートの刺激を

 

 耳から受け取るということは

 

 彼にとってリスクは大きい。

 

 しかし

 

 彼の身体は

 

 彼らの

 

 声を

 

 受け入れたのだ。

 

 彼はその

 

 一声ひと声に

 

 耳を傾けながら

 

 あたかも

 

 有安杏果氏の立場に

 

 たったかのように

 

 その声を受け止めると

 

 病に伏せ

 

 孤独

 

 としか

 

 形容できない

 

 その世界を

 

 また

 

 少しずつ

 

 否定し始めたのであった。

 

 

 

 

 

 なぜあのとき

 

 あのタイミングで

 

 スマートフォンのアラームが鳴ったのか。

 

 たまいびびは

 

 自身がアラームをセットした覚えがないと話す。

 

 そして偶然にも

 

 そのアラーム音が

 

 そう

 

「あの曲」

 

 だったことから

 

 彼のその後の行動と心境に変容があった。

 

 

 

 たまいびびは

 

 その後

 

 病院にて治療を受け

 

 1週間ほど腕が上がらないことと

 

 この記述を書きしたためている現在も

 

 言葉を発することができない

 

 後遺症に見舞われたが

 

 蓄積されていた

 

 夏の疲れという

 

 ストレスを吹き飛ばすかのように

 

 食事と睡眠と少しばかりの運動に興じ

 

 回復まで

 

 あと一歩というところまできた。

 

 

 

 

 彼が無意識にセットしていたアラーム。

 

「あの曲」

 

 と共に

 

 スマートフォンの

 

 ディスプレイに表示された

 

「あの言葉」

 

 それはまた

 

 別の機会に

 

 お話するとしよう。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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